襟足のくせは、顔まわりやシルエットに思った以上に影響します。刈り上げずにナチュラルに整えると、柔らかさと大人の抜け感が出せます。、サロンの切り方(刈らない選択肢)、ホームケアと再現のコツまで、プロ目線で詳しく解説します。
1)まずは「くせのタイプ」を見分ける
襟足のくせにも種類があります。正確に見分けることで、最適なカットとスタイリングが決まります。
- 毛流れが外向きに割れるタイプ:中心から左右に分かれる(割れ)。▶︎ 根元の立ち上がりを抑えるレイヤー調整が効果的。
- うねりや波打ち(中程度〜強め):短くすると跳ねやすい。▶︎ 長さの残し方とテクスチャー調整で重みを持たせる。
- 強く跳ねる(ピンと立つ)タイプ:ハチ下〜襟足のハリが強い。▶︎ 重みを付ける「グラデーション」と質感調整で落ち着かせる。
- 生え癖で根元が浮くタイプ:剃らないまままとめたい場合は、根元の向きに合わせた毛量調整が鍵。
2)刈り上げたくないときの基本方針(サロンでの考え方)
刈り上げない=“長さを残す”だけでは再現性が低くなることがあります。下の3点を軸に設計します。
- シルエットで落ち着かせる
襟足を長めに残しつつ内側から軽くグラデーションを入れ、外側はちょうど良い重みを維持する。これで跳ねにくく、ナチュラルに収まる。 - 毛量と質感をコントロールする
ただすくのではなく「場所を選んですく(量感操作)」する。外向きの毛は内側から重めにして抑え、内向きは少し軽くして動きを出す。 - 毛流れに“逆らわない”カットライン
根元の流れが強い部分は、流れ方向に沿って毛先を斜めに切り、自然に流れるようにする。無理に矯正しないことでスタイリングが簡単に。
3)具体的なカット手法(刈り上げナシの技術)
技術メモはサロンワークでの即実践用に。
- グラデーション(スライドカット):襟足の内側を短めにグラデーションを入れ、外側は長めに残す。クリッパーは使わずシザーで滑らかに繋ぐ。
- ポイントカット(スキばさみだけに頼らない):跳ねる先端をポイントで切り取り、目立つ浮きを抑える。
- レイヤーの入れ方:短めレイヤーを内側に入れて重心を上げ、外側の長さで見た目の安定感を確保。
- テクスチャー(レザーorチップポイント):硬毛や太い毛は微細なテクスチャー入れで収まりを良くする。ただし入れすぎ注意。
- 根元の方向付けカット:毛の生え癖が強い箇所は、根元近くを斜めに切って自然に倒れるように仕込む。
- 最終ブローでの確認:カット後、ブローで再現したときの跳ね具合をチェックし、必要なら微調整。
4)道具の選び方
- シザー(オールラウンド):刈らない仕上がりの基本。滑らかに繋ぐ。
- テキスチャー用シザー(セニング):入れすぎ注意。軽さの微調整に使用。
- スライド用シザー:重さを残しつつ毛先を揃えるのに有効。
- レザー(必要な場合):硬毛の質感調整に使用。ただしダメージに配慮。
5)再現しやすいスタイリング法(お客様向け)
- タオルドライ後、根元を下に向けて軽くブロー:根元が浮く人は根元を押さえつけるようにブロー。
- スタイリング剤:軽めのワックスかクリーム(マット寄り)を手のひらに薄く伸ばし、襟足は少量で抑える。オイル系は滑るので避ける。
- 寝癖対処:水をスプレーして根元方向に指で整え、ドライヤーで形を戻す。
- 短時間で再現したい場合:スプレーで軽く形を固定する(ホールド弱め)→指で馴染ませる。
6)施術前のカウンセリング例(サロンでそのまま使える文)
「襟足は刈り上げたくないとのことですね。普段のスタイリングはどれくらい時間をかけますか?(→短時間がいい、朝は簡単にやりたい等) その上で、今日は外側に重みを残しつつ内側で収まりを作る方法を提案します。跳ねやすい箇所は根元側の方向付けで対応しますが、短くしたくない部分は残します。大丈夫ですか?」
7)よくあるQ&A(ブログの締めに)
Q. 刈り上げないとすぐ跳ねますか?
A. カット設計と量感調整次第で跳ねにくくできます。刈り上げが唯一の解決策ではありません。
Q. 家でのメンテナンスは?
A. 週に1回の軽めのテクスチャリング(濡らして軽くドライ→ワックス少量)で形が保てます。
Q. 次回の目安は?
A. 伸びによるシルエットの崩れを防ぐには6〜8週間が一般的。ただしスタイル次第で最適周期は変わります。
ご予約・ご相談はこちらから
TEL0359469344
LINE相談ーhttps://lin.ee/W6Ml1RB0
サロン専売商品がネットで買える
https://coconerima.salon.ec
よろしくお願いします