【プロが教える】訪問着の着付けとヘアーセット「格」と「バランス」の深掘り解説、練馬|hair space COCO 練馬店

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【プロが教える】訪問着の着付けとヘアーセット「格」と「バランス」の深掘り解説

こんにちは!coco練馬の着付け・ヘアメイク

結婚式のお呼ばれ、お子様の七五三や入学式・卒業式、大切なお茶会…。

人生の節目となる「ハレの日」に選ばれるお着物、それが**訪問着(ほうもんぎ)**です。

当店でも多くの訪問着のお支度を承っておりますが、お客様からよく伺うのは、

「TPOに合っているか不安」

「長時間でも着崩れしない?」

「どんな髪型が似合うの?」

といったお悩みです。

訪問着は、留袖や振袖と並ぶ「準礼装」という高い格を持つお着物。

だからこそ、着付けとヘアーセットには「格」にふさわしい「法則」があります。

今回のブログでは、私たちが日々のお支度で大切にしている「プロのこだわり」を、少し深掘りしてご紹介します。

1.【着付け編】「苦しくないのに崩れない」の秘密は「補正」と「衿元」

「着物=苦しい」と思っていませんか?

実は、上手な着付けは「締めるべき所は締め、緩める所は緩める」メリハリが命。特に当店がこだわるのはこの2点です。

① 深掘りポイント:着姿の土台、「補正(ほせい)」

着物は、洋服と違って「寸胴(ずんどう)」な体型の方が美しく着こなせます。

そこで重要なのが、タオルやガーゼを使って体の凹凸をなだらかにする**「補正」**です。

• なぜ補正が重要か?

• 補正で土台を筒状に整えることで、着物が体に吸い付くようにフィットします。

• シワが寄りにくくなり、衿元や裾(すそ)のラインがまっすぐ美しく決まります。

• 腰紐(こしひも)や帯が一点に食い込むのを防ぎ、「面」で体を支えるため、格段に楽で、着崩れにくくなります。

お客様の体型に合わせて補正の入れ方を変えるのが、プロの腕の見せ所です。

② 深掘りポイント:着物の「顔」となる「衿元(えりもと)」

訪問着の品格は、衿元と「衣紋(えもん)=衿の抜き方」で決まると言っても過言ではありません。

• TPOによる衿元の違い

• 結婚式やパーティー: やや華やかさを出すため、衣紋は少し深め(こぶし一つ分弱)に抜き、上品な色気を演出します。

• お子様の入学式・卒業式: 主役はお子様です。お母様は一歩引いた「控えめな美しさ」が求められるため、衣紋は詰め気味(指3〜4本分)にし、清楚で品格のある印象に仕上げます。

このわずかな差が、全体の「格」を左右します。私たちは、お召しになるシーンを必ずお伺いし、最適な衿のラインをご提案しています。

2.【ヘアーセット編】訪問着ヘアは「全体のバランス」が命

訪問着のヘアースタイルは、ただ華やかにすれば良いわけではありません。

洋装のパーティヘアとは違う、「着物の格」に合わせたバランス感覚が求められます。

① 深掘りポイント:「衣紋」と「後頭部」の黄金バランス

着付けで美しく抜いた「衣紋(えもん)」。

ヘアーセットは、この**「首筋の見え方」**と連動しています。

• なぜアップスタイルが基本か?

• 訪問着の美しい衿足を隠してしまっては台無しです。基本は「シニヨン」や「夜会巻き」などのアップスタイルです。

• ポイントは、後頭部の「つむじ下」あたりに、ふっくらとした丸み(ボリューム)を作ること。

• ここがペタンコだと、老けて見えたり、逆に盛りすぎると古臭い印象になったりします。

美しい衣紋から、なだらかに続く首筋、そして後頭部の柔らかな丸み。この「S字ライン」こそが、和装美人の必須条件です。

(ここに、衣紋とヘアのバランスが分かる「うなじ」の写真を挿入)

② 深掘りポイント:TPOと「髪飾り」の選び方

ヘアスタイルも、TPOに合わせて「足し算」と「引き算」をします。

• 結婚式(ゲスト):

• やや華やかさをプラス。ゆるふわ感を加えたモダンなアレンジや、少し高さを出したスタイルもOK。

• 髪飾りは、パールや上品な蒔絵(まきえ)のかんざしなど、輝きのあるものでも素敵です。

• お子様の式典(お母様):

• 「品格」と「控えめさ」が最優先。

• タイトめなシニヨンや、毛流れを活かしたシンプルな面構成のスタイルで、知的な美しさを演出します。

• 髪飾りは「必須」ではありません。 もし付ける場合は、小ぶりなパールやべっ甲風のバチ型かんざしなど、あくまで「そっと添える」程度がベストです。主役のお子様より目立たない配慮が、美しいお母様像を作ります。

3.【プロからの直前アドバイス】これだけは準備してください!

当日、スムーズにお支度を進め、美しく仕上げるためにお客様にご協力いただきたい「秘訣」があります。

1. 前日までに「半衿(はんえり)」のチェックを!

• 長襦袢(ながじゅばん)に、白い半衿が縫い付けられていますか?

• これが付いていないと、当日お付けする時間がかかってしまったり、最悪の場合、着付けができないことも…!ご予約時にも確認しますが、ご自宅でも必ずご確認ください。

2. 当日は「前開き」のお洋服で

• ヘアーセット→メイク→着付けの順番が基本です。

• せっかくセットしたヘアやメイクが崩れないよう、シャツやカーディガン、ジッパーの付いた服でご来店ください。(TシャツやタートルネックはNGです!)

3. 髪は「完全に乾いた状態」で

• 濡れているとアイロンやコテが使えず、セットの持ちも悪くなります。朝シャン(朝シャワー)をされた場合は、しっかり乾かしてからご来店ください。

まとめ

訪問着のお支度は、着付け師とヘアメイクアップアーティストの「連携プレー」です。

お客様が向かわれる場所、お立場、そしてお着物や帯の持つ「格」を瞬時に読み取り、トータルバランスを整えていく。

それが、の目指す「ハレの日のお手伝い」です。

大切な一日を、最高の笑顔で過ごしていただけるよう、心を込めてお支度させていただきます。

ご予約、ご相談、心よりお待ちしております。

【ご予約・お問い合わせはこちら】

TEL相談

0359469344

LINE相談

https://lin.ee/oveiJfQ

【訪問着・着付け関連メニュー】

・訪問着 着付け:17000円

・訪問着 着付け+ヘアーセット:24000円

・朝8:00から営業

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